小さな光を、確かな力に。【一燈照隅】

2026年3月1日
「一燈照隅(いっとうしょうぐう)」は、目の前の一人を丁寧に照らすことから始まる、
そんな言葉を店名に致しました。私たちはその想いを、料理と時間の全てに込めています。
ある日、中国出張中の友人から1通のメールが届きました。
「一燈照隅、どうしても行きたい。1人で予約は言いづらいから、いつもイベントに申し込んでた。」
思わず笑ってしまいましたが、同時に胸が痛くもなりました。昨年から私の事情でイベント開催もできず、
新規会員の受付も止めていたため、自由に予約が取れない不便をお客様におかけしていたからです。

その友人の熱量に背中を押され、私も「一燈の食事で元気になりたい」と思っていたタイミングだったので、
一緒に来店することに致しました。

さらにSNSで「お席が空いています」とお知らせすると、会員さまが1名合流し、3人での食事会に。
翌日には別の会員さまがご予約を入れてくださり、本来お休み予定だった日もお店を開けることになりました。
料理長も、経営者としての私も、胸が熱くなる出来事でした。

一燈照隅のお料理は、ひと言で言えば足さないお料理、いわゆる「引き算料理」です。
調味料で味つけをし、美味しくするのではなく、調味料を極限まで引き、素材をそのまま立たせる。
素材同士を重ねていき、味を立たせるレシピです。

だからこそ誤魔化しがきかず、お口に入れた瞬間に、静かに感動がやってきます。

この日も、一燈照隅の始まりに必ず体験していただく、お酒やお料理を頂く儀式。
食材を重ねるだけで成立する引き算のスープ。


         
酢味噌やポン酢に頼らず素材の旨みを引き出す一品、出汁の常識を外す茶わん蒸し、



塩とごま油で味わうお造り、ため息が出るほど柔らかな蛸し生蛸しゃぶしゃぶ、





年に数回しか揚がらない地元の天然鰻、藁焼きステーキなど。

 



どれも派手な演出はないのに、余韻だけが深く残るお料理でした。

そして料理長は、その日の天気やお客様の表情、体調に合わせて調理法を変えることがあります。
メニューを固定しきれないのは、目の前の一人に最善を尽くしたいから。
「来れてよかった。ありがとう。本当に美味い。」
帰り際に友人がそう言ってくれました。私も同じ気持ちです。

一燈照隅は、食べることで整うお店を目指しており、我々サックルグループの理念を詰め込んだ象徴店です。
小さな光を大切に積み重ね、確かな力として、また明日へつなげていきます。

ご予約・会員のご案内
1日にご案内できるお席には限りがございます。
会員制度についても、今年の夏あたりからまた始めようと思いますが、
大切な日や、大切な方のためのお席が必要な場合には詳細を個別にご案内いたしますので
お電話、メールにてご連絡ください。

(株)sakkuru 代表取締役 石丸早苗